2025年エプソムCの穴馬予想|前走1800m×好血統に注目!

東京競馬場で行われるG3重賞、エプソムカップ。今年も注目の一戦を迎えますが、今年は例年と時期が大きく変わりました。昨年までは安田記念の翌週、6月上旬に行われていましたが、今年から宝塚記念の時期が繰り上がった影響などもあり、実に5週間も施行週が早まっています。これにより、4週後の安田記念、5週後の宝塚記念へと繋がる、G1の前哨戦としての意味合いが強くなったと言えるでしょう。

この時期変更がレースにどのような影響を与えるのか、そして穴馬を探す上でのヒントはどこにあるのか。さっそく、過去のデータから見えてくるポイントを掘り下げていきます。

【ポイント1】今年はより注目?関西所属騎手の騎乗馬

このレースは、もともと関西に所属するジョッキーが騎乗する馬が非常に強いという傾向が見られます。近10年間のエプソムカップにおける、騎手の東西所属別の戦績を診てみましょう。(地方騎手・短期免許騎手を除く)

  • 関西所属騎手:複勝率35% 5.5.4.26
  • 関東所属騎手:複勝率14% 5.5.6.97

このデータを見れば、その成績差は説明不要でしょう。関東所属騎手の複勝率14%に対し、関西所属騎手は35%と、ダブルスコアを大きく超える圧倒的な数字を残しています。

この時期に、遠く離れた北海道でも開催が始まる中、わざわざ東京のG3に騎乗しに来る関西所属騎手は、それだけ勝負がかかっていた、ということなのかもしれません。3年前に岩田康誠騎手が関東馬ノースブリッジに騎乗して結果を出したように、関東の陣営が腕利きを求めて関西騎手に依頼するケースも見られます。

今年からレースの立ち位置がG1前哨戦的な役割を担うようになったことで、この傾向はさらに強まる可能性があります。G1に向けて賞金を加算したい、あるいは本番へ弾みをつけたいといった思惑から、例年以上に腕達者な関西所属ジョッキーの手腕が光るかもしれません。今年は当項目に該当するジョッキー騎乗馬に要注目です。

エプソムカップ ポイント1 該当馬は以下の4頭です。(騎手未定馬、外国人騎手騎乗馬は除く)

  • コレペティトール (柴田裕樹騎手)
  • ジューンテイク (藤岡佑介騎手)
  • セイウンハーデス (幸英明騎手)
  • デビッドバローズ (岩田望来騎手)

【ポイント2】今年も前走同距離馬に注目?

続いて、過去のレースデータから前走の距離に注目してみましょう。近10年のエプソムカップにおける、前走距離別の成績を診てください。

  • 2000m以上:複勝率17% 3.4.3.49
  • 1800m:複勝率23% 4.4.5.43
  • 1600m以下:複勝率15% 3.2.2.39

ご覧の通り、前走で今回と同じ1800mのレースに出走していた馬が優勢な成績を残しています。過去10年の馬券圏内に入った30頭のうち、半数近くにあたる13頭がこの組から出ており、複勝率もトップの23%を記録しています。

東京芝1800mというコースは、俗に言う非根幹距離にあたり、その特殊性がよく指摘されます。このように、前走でも同じ1800mという距離を使っていた馬が、コースへの適性や距離への慣れから好アベレージを残しているのかもしれません。

しかも今年は、例年であればこの時期の東京芝1800mで行われるメイステークス組が、時期変更の影響で出走しないことになります。昨年まではメイステークス組がなぜか不振だったデータもありましたが、その組がいないということは、前走同距離組全体の信頼度が例年以上に高まる可能性も考えられます。立ち位置が変わった今年も、この前走同距離というポイントは引き続き要留意と言えるでしょう。

エプソムカップ ポイント2 該当馬は以下の7頭です。

  • グランスラムアスク
  • クルゼイロドスル
  • サンストックトン
  • シルトホルン
  • トーセンリョウ
  • ラケマーダ
  • デビッドバローズ

【ポイント3】基本的には4歳馬が強いレース。今年は?

さて、エプソムカップを語る上で、これまで最大のキモとされてきたのが「4歳馬の強さ」でした。昨年までの近10年間における、馬齢別の戦績は下記のとおりです。

  • 4歳:複勝率40% 6.5.5.24
  • 5歳:複勝率17% 3.3.2.40
  • 6歳上:複勝率 8% 1.2.3.67

このデータからも、4歳馬が他の世代を圧倒しているのが一目瞭然です。驚くべきは複勝率40%という数字で、中には「4歳馬なら、こんな馬でも走るのか…」と思わせるようなケースも少なくありませんでした。

なぜこれほどまでに4歳馬が強かったのか。それは、安田記念などのGIレースに出走しても好勝負になりそうな「高能力の4歳馬」が、収得賞金が足りなかったり、あるいはまだ若い4歳だからと陣営が大事をとってあえてGIを回避したりして、このエプソムカップに照準を合わせて出走してきたからだと診ています。そのような強靱かつ好調な4歳馬が何頭も集まることで、この4歳優勢の傾向が現れていたと考えられます。

今年からレースの時期が変わったとはいえ、今はGI出走へ向けて、ここで賞金を稼いで何とか次走で安田記念か宝塚記念へと駒を進めたいという4歳馬が、例年以上に現れることが予想されます。このエプソムカップをステップにGIを本気で目指す4歳馬が増えることで、この傾向は今年一層、要注目となるかもしれません。出走各馬の賞金状況や、陣営がこの後どのローテーションを目指しているのかに注目が集まります。

【ポイント4】東京芝1800mの四天王?血統

ここからは、エプソムカップの舞台である東京芝1800mコースにまつわる注目データを2つご紹介します。まずは、一昨年以降の東京芝1800mにおける種牡馬別の成績を診てください。

  • ★キズナ:複勝率47% 6.10.13.33
  • ★ロードカナロア:複勝率42% 10.9.9.38
  • キタサンブラック:複勝率42% 9.5.5.26
  • ★モーリス:複勝率41% 12.9.4.36
  • エピファネイア:複勝率34% 11.14.10.68
  • ★ドゥラメンテ:複勝率32% 15.13.7.73
  • ★ジャスタウェイ:複勝率33% 3.6.2.22
  • ハービンジャー:複勝率29% 5.7.4.40
  • ★ディープインパクト:複勝率20% 3.6.2.43
  • ★ルーラーシップ:複勝率20% 3.0.6.36
  • ★ワールドエース:複勝率20% 1.0.1.8
  • ★グレーターロンドン:複勝率20% 1.0.1.8
  • ★シルバーステート:複勝率19% 2.3.3.35
  • ★スクリーンヒーロー:複勝率15% 0.0.2.11
  • ★アメリカンペイトリオット:複勝率14% 1.0.0.6
  • ゴールドシップ:複勝率12% 4.4.2.74
  • ロゴタイプ:複勝率10% 1.0.1.19
  • サトノクラウン:複勝率 8% 2.0.1.34
  • ★デクラレーションオブウォー:複勝率 7% 0.1.0.14

今年の登録馬の父には★印が付いています。(一部は割愛)

このデータを見ると、ディープインパクト産駒の複勝率が20%と、その実績からすると低調な傾向が見られます。しかし、その仔であるキズナの産駒は逆に同47%とすこぶる快調な成績を残しています。

そのキズナ産駒を含め、ロードカナロア産駒、キタサンブラック産駒、モーリス産駒の4種牡馬が、この東京芝1800mという舞台で特に堅調な成績を残しており、「四天王」といった様相を呈しています。中でもキズナ産駒は複勝回収率が134%と高く、穴馬の好走も目立ちます。また、モーリス産駒も同117%を記録しており、もし人気薄で出走するようなら、この両種牡馬の産駒は穴馬候補として妙味があると言えるでしょう。特にモーリス産駒は、東京競馬場の芝マイルや1800mといったコースでパフォーマンスを一気に上げてくる特性が見られるため、改めて注目が必要です。

【ポイント5】前走の位置取りに注目すると…

続いてご紹介するのは、エプソムカップが行われる東京芝1800mコースにおける、一昨年以降の前走4コーナー通過順別の成績データです。

  • 先頭:複勝率31% 7.11.8.59
  • 2番手:複勝率37% 14.16.18.81
  • 3〜4番手:複勝率27% 21.24.20.179
  • 5〜7番手:複勝率28% 29.30.27.225
  • 8〜10番手:複勝率20% 21.21.12.221
  • 11番手以降:複勝率14% 14.10.18.262

このデータからは、全体的に見ると前走で4コーナーを2番手以内の位置で通過していた馬が好成績を残していることが分かります。しかし、これを重賞レースに限定したアベレージで診てみると、少し傾向が変わってきます。

  • 先頭:複勝率27% 0.1.2.8
  • 2番手:複勝率44% 2.3.2.9
  • 3〜4番手:複勝率33% 3.3.1.14
  • 5〜7番手:複勝率24% 5.2.1.26
  • 8〜10番手:複勝率15% 1.1.2.22
  • 11番手以降:複勝率10% 0.0.2.18

重賞限定のデータでは、前走で4コーナーを先頭で通過した馬の今回1着が無くなり、一方で前走4コーナーを2番手で通過した馬のアベレージがさらに上昇しています。複勝率は驚異の44%。ちなみに、この前走4コーナー2番手だった馬は、複勝回収率も120%と優秀です。妙味を狙うにしても、この組には特に要注目と言えるでしょう。

そして、対照的に前走で8番手以降にいた、いわゆる差し・追い込み馬の成績がさらにダウンしています。重賞レースとなると、全体のペースや展開も厳しくなるためか、前走で「常識的」な位置取り、すなわちある程度先行してレースを進めていた馬がより優勢となるコース、と言えそうです。

これらのデータが、エプソムカップの穴馬を探す上で、皆様のヒントとなれば幸いです。今年のレースは時期変更で例年とは違った側面も見せるかもしれませんが、過去の傾向とコース特性を味方につけて、好配当に繋がる一頭を見つけ出しましょう。

AI予想

好走が期待できる3頭をピックアップします。

  1. ジューンテイク
    この馬は、ブログ本文で「今年はより注目」とされている関西所属の藤岡佑介騎手が騎乗予定である点、そして例年の「最大のキモ」であり「今年一層要注目」とされている4歳馬である点に該当します。加えて、ポイント4で東京芝1800mの「四天王」の一角として複勝率42%と堅調なロードカナロア産駒であることも好材料です。複数の好走パターンに合致しており、人気も9番手と妙味があります。
  2. シュトラウス
    エプソムカップの「最大のキモ」である4歳馬であり、「今年一層要注目」とされている項目に該当する点が大きな強みです。さらに、ポイント4で東京芝1800mの「四天王」の一角とされているモーリス産駒であることも見逃せません。本文では、モーリス産駒は東京の芝マイルや1800mでパフォーマンスが一気に上がる特性があり、「穴なら両種牡馬(キズナ・モーリス)の産駒」とされていることから、人気4番手でも十分狙える一頭と言えます。
  3. ラケマーダ
    ブログ本文で「今年も前走同距離馬に注目」とされ、過去10年で複勝率23%と優勢なデータが出ている前走1800m組である点が大きな根拠となります。また、ポイント4で東京芝1800mの堅調な成績を残す種牡馬として挙げられているドゥラメンテ産駒であることもプラス材料です。人気13番手という低人気ながら、好走傾向のあるデータに複数該当しており、穴馬として浮上します。

独自の穴馬選びを配信するメルマガはこちら

穴馬情報を毎週配信しています!

▼注目の穴馬情報 メルマガ登録はこちらから▼

1lejend.com/stepmail/kd.php?no=ciozbGo

競馬のご質問がございましたらお気軽にメッセージを下さい!!