フィリーズレビューの穴馬探し

【ポイント1】距離延長馬は全滅

→当レースのキモです。
近10年の「前走からの距離延長/短縮別」の成績を診てください。

距離延長  (0.0.0.33)複勝率 0%
前走と同距離(4.3.4.54)複勝率17%
距離短縮  (7.6.6.56)複勝率26%

前走から距離を延長してきた馬は全滅。33頭出走して好走ゼロ!
これだけハッキリとした結果が出ているからには、色々と理由を詮索するより前に、コレを素直に参考としたいところです。

前走で1200mのレースを使っていたような極端に短距離志向が強い馬では、さすがにココでは厳しいということなのでしょう。

【ポイント2】関東馬は調教内容

→近10年の出走馬の東西所属別・成績は下記のとおり。
関東馬が意外に健闘しています。まったく互角の様相。

関東馬(2.3.1.29)複勝率17%
関西馬(9.6.9.112)複勝率18%

関東のレース場では「芝1400mの、牝馬のクラシックトライアル」がありません。
いま開催中の中山は芝1400mの設定自体が存在しません。

ですから、1400mの距離でどうしても「勝負」したい関東の牝馬が、高い勝負気配で当レースに遠征してくる→好結果を出している、という事なのでしょう。

ちなみに、ここ7年の間に好走した関東馬は2014年の3着馬・エスメラルディーナと2013年の2着馬・ナンシーシャイン。
共に「栗東留学」はせず、美浦で追って通常輸送。

しかも最終追い切りの内容が2頭とも抜群でした。
美浦坂路で終いの1Fが11秒台と鋭伸。関東馬の取捨のポイントの一つと診ています。

【ポイント3】前走新馬・未勝利は苦戦

→近10年の全出走馬の前走別成績を診てください。

阪神JF    (1.3.3.17)複勝率29%
クイーンC   (1.1.1.8) 複勝率27%
フェアリーS  (0.1.0.9) 複勝率10%
オープン特別  (2.1.1.29)複勝率12%
牡混合1勝クラス(3.3.4.33)複勝率23%
牝限定1勝クラス(2.0.1.18)複勝率14%
新馬・未勝利戦 (1.0.0.15)複勝率 6%

このように、新馬戦や未勝利戦を勝った直後の馬が通用していません。

フィリーズレビュー=メンバーレベルが高いトライアル戦ではなく、むしろ完成度勝負のレースです。
前走で勝ってきたばかりの「完成度で劣る馬」では苦しいのかもしれません。

また、前走で1勝クラスに出ていた馬については、牝限定戦よりも牡混合のレースに挑戦していた馬のほうが、当レースでいい結果が出ています。

【ポイント4】パワー血統が非常に強い

→当レースの舞台は阪神内回り芝1400m。
テンからスビードが出て最後まで淀みなく流れる、相当タフなラップ構成になりがちな舞台です。

極論すれば、ダートの短距離のようなレースが多くなる舞台。
最後は結局、多くの馬がバテてしまい凌ぎあいの様相を呈しますが、特に高レベルなスピード馬が集う当舞台での重賞では、その傾向がより顕著です。

まして当レースはそんなタフな流れにあまり慣れていない、3歳牝馬による一戦。
そのため、当レースでは鈍重筋のタフな血統の馬が(持ち前の馬力を活かして)よく好走しています。

逆に、たとえばディープ産駒などスローからのキレ&瞬発力勝負に向いたスマートな血統の馬ではどうしても苦しい。
ちなみにディープ産駒は当レースに11頭出走してなんと(0.1.1.9)。3番人気以内の人気馬が5頭を占めているのに、そんな戦績なのです。

近年の当レースで実際に好走している馬の血統も、「パワー特化筋」が多め。
昨年も勝ったのは母方のダート色が濃いエーポス。さらに、12番人気3着の穴馬ナイントゥファイプは鈍重スクリーンヒーローの産駒でした。

しかも、過去にはエスメラルディーナやティズトレメンダスといった、ダート血統馬も爆走、好配当を提供しています。
パワー血統やダート血統がこれほど幅を利かせるクラシック戦線のレースはココだけ。血統派のウデが鳴る(?)レースなのです。

以上4点を鑑みたうえで、買い目の参考にしていただけると幸いです。

 


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