チャーチルダウンズカップ(C)穴馬探し ~NHKマイルCトライアルの波乱を見抜け~

4月5日(土)、阪神マイルで施行される「チャーチルダウンズカップ」。このレースは、NHKマイルカップへの優先出走権が与えられる重要な前哨戦であり、昨年までの「アーリントンカップ」がリニューアルされたものです。レース名の変更により、施行週も2週繰り上げられましたが、過去のデータに基づいた傾向分析は健在。今回は、2018年以降の7年分のデータをもとに、波乱を呼ぶ“穴馬の条件”を6つのポイントから紐解いていきます。


【ポイント1】収得賞金を要チェック? 本気度の差が明暗を分ける!

NHKマイルCのトライアル指定となったことで、このレースへの“本気度”に明確な差が出るようになりました。現時点でG1出走のための収得賞金をまだ持たない馬にとっては、まさに背水の陣。一方、すでに賞金を積んでいる実力馬にとっては、無理をする場面ではなく、「叩き台」として軽めの仕上げに留まる傾向が強まっています。

たとえば2021年の2番人気、ピクシーナイトはシンザン記念を勝っており、すでに賞金は十分。結果は4着敗退と、全力投球ではなかったことが伺えます。こうした背景から、賞金を持っている人気馬は軽視が妥当。

今回、収得賞金1000万円以上で「無理に取りにいく必要がない」軽視対象となるのは以下の3頭です。

  • アルテヴェローチェ
  • スリールミニョン
  • タイセイカレント

これらの馬が人気を集めていても、取捨には慎重になる必要がありそうです。


【ポイント2】以前の前有利は今や昔 差し脚勝負に変貌!

かつて春の阪神開幕週に行われていた当レースは、典型的な“前有利”だったのが特徴でした。しかし、施行週が変わった近7年ではその傾向がガラリと一変。

差し・追い込みがしっかり届く流れに変わっており、近7年の好走馬21頭中、なんと10頭が4コーナー7番手以降からの差し切り勝ち。昨年もディスペランツァが8番手待機から見事に勝利しています。

G1トライアルとなったことで出走メンバーのレベルが上がり、テンのスピードも速くなっているのが背景にあると考えられます。逃げ一辺倒では残れない展開が当たり前になってきています。


【ポイント3】関東馬は劣勢 地の利を生かす関西馬に軍配

近7年の成績を見ると、関東馬は16頭出走して【1.0.0.15】と極端に苦戦。複勝率はわずか6%にとどまります。昨年も3頭の関東馬が出走するも全滅。

阪神という地元・関西での施行、そしてトライアルとしての一発勝負の気迫。この2点で、関西馬の強さが際立つレース構造となっています。


【ポイント4】距離延長組が健闘 短距離育ちの脚力がハマる

意外性を孕むのが「前走からの距離延長組」。複勝率は23%と最も高く、前走からの短縮・同距離組を上回ります。近7年では、【1.3.3.23】と堅実な成績。

淀みない流れが多く、ペース慣れしている短距離馬にとっては、持ち味が活きる舞台。単に「距離が伸びるから不利」とはならず、むしろスピード持続力が生きる展開が多いのがこのレースの面白さ。

今回、前走から距離を延ばしてくる馬として注目されるのは以下の3頭です。

  • バニーラビット
  • モンタルチーノ
  • タイセイカレント

なかでも、距離延長組と同時に収得賞金1000万以上で“軽視対象”にも該当する「タイセイカレント」は、取捨の判断が試される存在になりそうです。


【ポイント5】キングマンボの血を持つ馬は狙い目!

過去7年の勝ち馬の父系を紐解くと、ミスタープロスペクター系が5頭。その中でも注目すべきは「キングマンボ系」。2019年、2021年、2022年、2024年と、7年中4頭がこの系統。

3着以内まで広げても、21頭中8頭が父キングマンボ系、さらに母父も含めると9頭が該当します。速い時計、踏み固められた馬場、スピード持続力が求められる中で、キングマンボ系の底力が信頼を集める形となっています。

血統表からの一捻りが、的中へのカギを握るかもしれません。


【ポイント6】間隔詰めはNG傾向 フレッシュな仕上げがカギ

ラストのポイントは「レース間隔」。近7年、間隔を詰めて出てきた馬は【0.3.1.36】と振るわず、複勝率は10%に留まります。一方、中4週以上の余裕をもって出走してきた馬は【7.4.6.56】と複勝率23%と好調。

過密ローテーションでの出走よりも、しっかりとリフレッシュして臨んだ馬のほうが、安定して結果を残しているのは見逃せません。

AI予想:データと傾向から導く3頭の勝ち馬候補

AIが選ぶ「勝ち馬候補」を3頭ピックアップ。それぞれの馬が持つ条件・背景を丁寧に掘り下げてご紹介します。


モンタルチーノ(1枠1番)

【ポイント4:距離延長】【差し向き展開】に該当する注目馬

距離延長組は過去7年で最も複勝率が高く、今年の傾向からも見逃せない存在。モンタルチーノは、まさにこの該当馬のひとつ。前走まで短距離でスピード感ある競馬を経験しており、阪神マイルで流れが速くなった際に、その慣れが武器になる可能性は高い。

さらに、昨今の差しが届く傾向と合致すれば、開幕週にありがちな「前だけの競馬」とは一線を画した差し脚での台頭が期待できる。


ワンモアスマイル(7枠9番)

関西所属馬・本気モード濃厚のローテが強調材料

関東馬が劣勢な中、関西の地元勢としての優位性は見逃せない。出走表から読み取れる限り、ワンモアスマイルは地元勢の一角で、しかもトライアルという舞台設定から“勝負がかり”の可能性が高いと見られる。

ローテーション的にも中4週以上での出走が予想され、データ的にも好走ゾーンに該当。今の阪神マイルの差し傾向に乗れば、上位進出も現実味を帯びてくる。


フォルテム(3枠3番)

人気薄の可能性を秘める隠れ注目株

本文には直接該当ポイントの記載がないフォルテムだが、周囲の人気馬が賞金持ちで軽視対象に挙げられている中で、“隠れた本気度”を持つ馬として注目。

逃げ馬不利の今の傾向を踏まえ、先行〜差しの器用な立ち回りができるなら、展開に乗じた浮上も考えられる。極端な人気薄であれば、馬券的妙味も十二分。


この3頭はいずれも「本文の傾向」と「出走馬情報」が噛み合っており、データと背景の両面から狙いが立つ存在。トライアルの性質上、人気馬の仕上がりに疑問がつく今こそ、AIのロジックで導いた“裏本命”に注目です。