川崎競馬場1600mの特徴、傾向を解説-枠順やコースなどのデータを紹介-
当サイトでは、川崎競馬場1600mの特徴、傾向を解説しています。最後まで見れば、川崎競馬場1600mの傾向を掴むことができ、的中しやすくなりますよ!
川崎競馬場ではJRAの一流馬が参戦するダートグレード交流重賞が年5回行われています。
- 川崎記念。
- 全日本2歳優駿。
- 関東オークス。
- エンプレス杯。
- ★スパーキングレディーカップ。
このうち、★印が付いた全日本2歳優駿、スパーキングレディーカップの2つの交流重賞は、1600mで行われます。
そして残り3つの交流重賞は、2100mで行われています。
ちなみに…
川崎競馬場で行われる南関東「ローカル」の重賞競争は年9レース行われています。
★クラウンカップ。
★川崎マイラーズ。
★スパーキングサマーカップ
★鎌倉記念。
★ローレル賞。
戸塚記念。
ロジータ記念。
報知オールスターカップ。
川崎スパーキングスプリント。
このように9レースのうち★印が付いた5レースが1600mでの施行。
残り3つのレースは2100mで行われます。(川崎スパーキングスプリントは900m)つまり、川崎競馬にとって「1600m」=ビッグレースが最も多く行われる、川崎競馬におけるまさに「根幹距離」の条件なのです。
1600m・2100mの他に1500m戦、1400m戦も行われていますが、いずれも重賞施行はナシ。条件戦の実施が主です。1500m、1400mは、共に1600mをベースにスタート地点を100m単位で前倒ししたコース設定となります。
川崎競馬場のトラックは左回りで、超・小回り。
他の競馬場から遠征してきた騎手や、若手騎手、JRAの騎手らが騎乗した馬がタイトに回り切れず「外」へ膨らんでしまうほど急カーブのコーナーが特徴です。南関東の騎手も、川崎と他の競馬場では急コーナーに対応すべく「異なる馬装」でレースに臨むと聞きます。
特に、スタートして最初に迎える1~2コーナーは魔のコーナー。初めて川崎を走る馬などは細心の注意を払いつつ回ってくるそうです。
川崎1600mのポイント1-1周1200mが大切-
そんな急カーブのコーナーゆえ、川崎競馬場のトラック1周の距離は、たった1200mしかありません。
ゴール板を基準に1周して1200mですから、1400m戦はゴール板の200m手前からスタートを切ることになります。
同様に1500m戦はゴール板の300m手前から、そして1600m戦はゴール板の400m手前からスタートを切ることになります。
川崎競馬場の4コーナー~ゴール板は約300mですから、1400m戦や1500m戦は4コーナーを回り切った直線上からのスタートになりますが、1600m戦は4コーナー奥のポケットからスタートする形となります。
スタートしてしばらく直線を走り、ゴール板を通過してから最初の1コーナーを迎えるまで、約500m距離があります。
いわゆる「助走距離」がたっぷりありますので、内枠・外枠で極端な枠の有利不利はありませんが、それでも距離ロスがないぶん、内枠が若干有利です。
ただ、川崎1600m戦でそれ以上に大切なことは「枠の並び」でしょう。
内枠に有力な逃げ先行馬が単独で入った時や、そもそも逃げたい馬が1頭しか見当たらないレースでは、各馬が競りなく「自然流」でテンからゆったり入り、ホームストレッチですんなり隊列が決まるためペースが落ち着きます。
1コーナーまでの距離も十分あるため、まずハイペースにはなりません。
ですので、そのまま逃げ先行馬同士であっさり決着するレースが多めです。人気馬は勿論、穴馬でも「前に行った馬」が残りがちです。
しかし、フルゲートの外枠に強力な逃げ先行馬が入ったり、逃げ先行馬が複数いる場合、様相が一変するのが川崎1600mの怖いところ。
それら逃げ先行馬が外からテンの脚を使って強引にポジションを取りに行ったり複数で競り合えば最初のホームストレッチで一気にスピードが上がってしまいますし、そんな緩みない速さのママ、1~2コーナーのキツい魔の急カーブを回らされるハメになりますので、前々で進めていた馬が一気に苦しくなるのです。
それでも力のあるorコース実績がある逃げ先行馬なら馬券圏内に残りますが、力のないorコース実績のない逃げ先行馬では、さすがに残れません。
そして、中団以降で待機していた差し馬勢に出番が回ってくるのです。
「人気の逃げ先行馬+穴の差し馬」のセットで決まるケースが増えます。
とにかく当舞台は枠の内外の有利不利以上に枠の並び、そして魔の1~2コーナーを迎えるまでの「流れ」が大きなカギ。
ですので、レースを予想する際はスタート~1コーナーの展開図を正しく頭の中で描くことが、馬券を的中させる「早道」となります。
川崎1600mのポイント2
前チャプターで、序盤の流れ次第では差し馬勢にも上位進出の出番が回ってくる、とお伝えしました。
しかし、川崎コースはコーナーがタイトですので各コーナーで番手を一気にあげる作業もなかなか至難。よってペースが速くなってもいわゆる「マクリ」は決まりづらいのです。
むしろ、直線まで脚を割り切って溜めておいた差し追込勢のほうが、直線で差し脚を伸ばして前を捌いて漁夫の利の2・3着台頭を(展開次第では)狙いやすいコース、と言えましょう。
また、道悪になった時に意外に差しが決まりやすくなるのも川崎1600mの特徴です。
これが大井や船橋ですと、道悪になった時は単純に内・前の馬が残りやすくなり、外差しがハマりづらくなりますが、川崎は違います。外差しがけっこう決まります。
大井や船橋のコースは毎朝、数多くの馬が調教でコースを走っています。
ですから、両競馬場の「砂」は細かく潰れています。(これは関係者の方から実際にお伺いしました)
したがって(ここからは推測ですが)雨が降ると砂が細かいためコースが堅くなりやすく=馬場が軽くなりやすく、その結果、前の馬が止まらなくなるのではないでしょうか。
また、大井や船橋では雨量が多いと内の砂がコース外へ流れ出て内が薄くなり、内が止まらなくなるとも聞いたことが有ります。
しかし川崎所属馬は、近隣の小向トレセンで調教されますので、川崎競馬場のコースは調教で使われません。
したがって大井や船橋と違って、砂が細かく潰れていません。ですから雨が降っても馬場が薄く硬くならず、むしろ水が十分抜けずタフな馬場となるため、前の馬の脚が早めにあがりやすくなり、差しが比較的届きやすい…というコトではないでしょうか。
実際に、雨が降った時の川崎の「泥田」のような馬場を診ていただければそれも納得して頂けるのではと思います。
以上はあくまで推察ですが、川崎は雨馬場になっても差しが決まるのは事実。覚えておきたいポイントです。
おわりに
この川崎1600mは重賞レース以外にJRA交流の条件戦の舞台としてもよく使用されます。
しかし、JRA所属馬の中にははじめて体験するあまりに急角度な川崎のコーナーをしっかり回り切れず、遅れをとるなどレースにならずに終了する馬もいるほど。
それほど「舞台慣れが必要なコース」と言えるワケです。馬にとっても、人にとっても、です。
ですから川崎1600m戦では人馬の「経験値」が何よりも肝要。
JRA交流の条件戦で経験の乏しいJRAの若手騎手などが騎乗してきた時は当然割引が必要ですし、もちろん馬じたいも当舞台での好走実績の
有無が大切なポイントとなります。
以上、川崎1600mコースについての解説でした。
枠並びや脚質の事など、事前にチェックする点が多い川崎の1600m戦。
もちろん馬の実力比較、調教やローテーション・騎手配置から読み取る勝負気配度のチェックは南関競馬の予想において最優先される項目ですが…
川崎1600m戦ではさらに、ここまで述べてきた点についても留意をされたうえで、予想作業を進めて頂ければと思います。
ありがとうございました。